2019年01月03日

愛知県・宝飯郡形原町 形原歓楽荘赤線(遊郭)跡






形原町下川原のタイル


JR東海道本線の蒲郡駅の南側。
ちょこんといった感じに名鉄蒲郡駅があります。
名鉄蒲郡駅を出発した電車はしばらく東海道本線と並走します。
でも、それも蒲郡競艇場駅まで。
蒲郡線はそこからJRと別れ、南へ向かってのんびり走ります。
2両編成の真っ赤なワンマン電車。
同じ愛知なのに、遠くに旅行に来た気になってしまいます。


形原町・形原駅ホーム
名鉄形原駅ホーム


目的の形原駅までは、蒲郡から約7分。
静かなたたずまいの無人駅です。
この駅が赤線・形原歓楽荘の最寄り駅なんですね。
今でこそ、30分に1本の各駅停車が停まるだけの駅ですが、以前は特急停車駅だったそうです(ウィキペディアによる)。


形原町・形原駅
名鉄形原駅駅舎


形原には形原温泉がありますが、形原歓楽荘があったのは温泉街ではありません。
今は埋め立てられて海岸線が遠くなっていますが、当時は海沿いだった下川原でした。


形原町・形原歓楽荘遊郭跡


『愛知県警察史』によると、形原歓楽荘の業者数は9軒となっています。
ただ、なかなかよい資料に出会えなかったので、訪問時点でぼくが確認していた特殊飲食店は1軒だけでした。


形原町・形原歓楽荘の入口
通りの入り口


名鉄バスの音羽橋(おっぱばし、と読みます)バス停の脇から細い通りに入ります。
この通りに、その1軒の特殊飲食店がありました。
通りの入り口付近にしもた屋がありますが、それ以外は住宅街にしか見えません。


形原町・形原歓楽荘のしもたや
通りのしもた屋


そんな地味な通りを行ったり来たりしていますと、ちょうどごみを捨てに出てきたお姉さんがいました。
年齢的にも昔のことを知っていそうなので、お話をお伺いすることにしました。


形原町・形原歓楽荘特殊飲食店
形原歓楽荘跡


お姉さんによると、この地味な通りが赤線のメインストリートでした。
左右にお店が通りの向こうまで並んでいたそうです。
ちょうど、お姉さんがごみを出した場所の向かい側、ここが昔は木村館というお店(業態は旅館)でした。
今はもう取り壊してしまったそうですが、下の写真の右側のあたりです。
1962年の住宅地図だと大村館と表示されていますが、木村館の誤りです。


形原町・形原歓楽荘木村館跡
木村館跡


また、下の写真の右側の建物が遊郭(とお姉さんはいいました)、左側の建物が置屋さんだったそうです。


形原町・形原歓楽荘遊郭と置屋
火を見たらスグ119番ダヨ


下の写真は料理旅館・初音さん。
初音旅館さんには置屋・喜乃栄が併設されていました。

お姉さんによると、初音旅館は明日から取り壊しが始まるところだとのことでした。
今、google mapの航空写真を見ますと、初音さんがあったところは黒々とした地面がのぞいています。
予定通り、取り壊されてしまったのでしょう。
なお、ストリートビューでは在りし日の初音さんの姿を見ることができます。


形原町・初音旅館
初音旅館


形原歓楽荘・行き方
名鉄蒲郡線形原駅下車。
駅前を通っている栄町通りを東へ300mの音羽交差点を北へ曲がり、川を渡ってすぐのY字路を右へ。
本文では蒲郡駅から形原駅に向かっていますが、反対側・吉良吉田駅から形原駅に向かう方が景色が良いので
おすすめです。


形原町・形原歓楽荘
形原歓楽荘


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形原町・猫








形原町・玉つき
このあたりに玉突き場があった


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形原町・形原の海
形原の海を望む
(2017年10月12日)
posted by ahoujin at 00:05| Comment(0) | 遊郭(愛知県)

2018年04月03日

愛知県・愛知郡鳴海町 鳴海園赤線(遊郭)跡







国道1号線鳴海栄交差点オアシス
国道1号線鳴海栄交差点


『夜になると、(国道1号線に)トラックがたくさん停まってたがや』
当時はまだ未舗装だった国道1号線。
車が通るたびに土埃がもうもうと立ったといいます。
南側は一面の田んぼでした。
今では考えられないことですが、その1号線に夜は路上駐車がずらりと並んでいました。
路上駐車をして向かった先は、鳴海園。
1号線のすぐ北にあった赤線です。


鳴海園・入口


鳴海園。
『愛知県警察史』によれば、業者数7人、従業婦数24人。
こじんまりとした赤線でした。
今はもう住宅街となっています。
往時、上の写真の家と家の間が鳴海園の入り口でした。
鳴海園の入り口といっても、この写真に写っているのは食堂やうどん屋さんなどがあったところで、特殊カフェーは通りの中にありました。
また、ちょっと通りを入ったところにはちいさなお好み焼き屋さんもありました。


鳴海園・メインストリート


同じ場所を角度を変えて撮影したのが上の写真です。
鳴海園は通りを挟んだ両側にお店が並ぶスタイルでした。
この並んだ二軒の間の通り(写真で車が停まっているところ)がいわばメインストリートで、特殊カフェーの入り口はみなこの通りに向いていたそうです。
でも、今はもう行き止まりになっているので、この通りを歩くことはできません。


鳴海園・北側有楽荘


メインストリートが通れないので、外から鳴海園を見てみましょう。
まずは北側から。
上の写真をご覧ください。
駐車場になっているあたりにあったのは遊郭・有楽荘さん。
その右も遊郭(屋号は不明です)、その右は飲食店だったと聞きました。


鳴海園南側・新船


続いて、南側から。
上の写真をご覧ください。
手前の駐車場が特殊カフェー・東雲さんがあったあたりです。
なお、今回、お話を聞かせていただいた方々は屋号を東雲と記憶されていましたが、手元の資料では新船となっています。
経営者は変わっていないようですので、いずれかの時期に屋号を変えたのでしょう。
その右が遊郭・白扇さん、その右には検黴か検番がありました(お話をお伺いしているときは、検黴だと思って聞いていたのですが、今思うと検番とおっしゃったのかもしれません)。
鳴海園の特殊カフェーは他に初港さん、一徳さんがありましたが、残念ながら今回の調査では場所を特定できませんでした。


鳴海駅旧バスターミナル
鳴海駅旧バスターミナル


まわりの家々が井戸を使っていた頃から、鳴海園だけは水道が通っていたという話も聞きました。
どんな事情があったのでしょうか。


鳴海球場
鳴海球場


参考ウェブサイト:

マイセン(鳴海園の入り口近くにある喫茶店です。11時までモーニングあります。オススメ♪)
https://tabelog.com/aichi/A2301/A230112/23018058/

鳴海球場界隈(鳴海と言えば鳴海球場)
http://www.geocities.jp/kentpapajp/mw/column4.htm


鳴海・鳴海球場裏
鳴海球場







鳴海・旧東海道
旧東海道


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鳴海・上汐田
(2017年11月25日、2018年4月3日)
posted by ahoujin at 21:03| Comment(2) | 遊郭(愛知県)

2018年03月18日

愛知県・春日井市上条(和爾良) 道風荘赤線(遊郭)跡







春日井。・道風荘


上に掲げたカラー写真の大通り。
かつてはこの通りが春日井のメインストリートでした。
道の両側には商店や会社が軒を連ねていましたし、国鉄バスは颯爽とこの道を通り名古屋の栄まで走っていたそうです。
女学生時代、そのバスで名古屋まで通学していた方が教えてくれました。


春日井・伊藤テーラー


『昔はね、王子製紙の女工さんでこの通りがいっぱいだったんだよ』
当時からこの通りに住んでいる方が教えてくれました。

…1970年代、中央本線を高架で越える新道ができました。
この通りにあった踏切が閉鎖され、通りは行き止まりになってしまいました。
そして、通りから賑わいが消えました。


春日井・サロンドアイ


時間を戻しましょう。
この通りがメインストリートだった頃、一般の商店に混じり、特殊カフェーも並んでいました。
赤線・道風荘です。
いつものように『愛知県警察史』をひもとけば、道風荘は業者7人、従業婦数14人との記載があります。
ぼくの知る春日井の特殊カフェーは以下の9軒です。


栄家
新栄
水月
つたや
春中
舞鶴
まこと
大和
米本


春日井・栄家


栄家さんがあったのは、上の写真の塀の向こうのあたり。
見えないじゃないか、と怒られそうですが今は駐車場になっており、当時の建物は残っていません。
下の写真、手前から、新栄さん、○○さん、△△さん、××さんと赤線が並んでいたそうです。
上で○△×と記したのは伏字ではありません。
教えてくださった方が屋号を思い出せなかったからです。


春日井・新栄


なお、○○さんは元洋服屋さんですが、その前は赤線でした。
△△さんは焼肉屋さんですが、その前がキャバレー、そしてその前が赤線でした。
この二軒は当時の建物だそうです。
新栄さんは、建て替えられてデイサービスになっています(軽自動車が停まっている建物)。
××さんは残念ながら今は空き地です。


春日井・つたや・舞鶴


そして、上の写真の駐車場、左につたやさんがありました。
右には舞鶴さんがあったようです。
まことさんがあったのはおそらく、下の写真の奥の駐車場のあたり。
こちらのご主人はとてもいい人だったと、当時を知る方が教えてくれました。


春日井・八重垣スーパー


大和さんがあったのは下の写真のあたり。
大和さんのあとは、スタンドバーエミーというお店でした。


春日井・大和


なお、下の写真に写っている蒸気機関車のように重厚なアパート群ですが、こちらについて確認したところ、昭和39年の建築だそうです。
新築時に知り合いが引っ越したから間違いないとその方は教えてくれました。
確かに、昭和33年の住宅地図では、この場所は空き地です。
そういうわけで、赤線とは関係がなさそうです。


春日井・かすが荘


道風荘・行き方
JR中央本線春日井駅南口下車。徒歩5分程度。
南口を出たら、線路沿い(線路とは少し離れていますが、一番線路に近い道です)を名古屋方面に向かい歩きます。
最初の十字路を左に曲がれば、そこが道風荘のあった通りです。


春日井・道風荘地図


参考ウェブサイト:

トキワ理容店(とても親切な床屋さんです。大すいせん。月曜火曜日定休。3,700円でフルサービスです)
http://www.riyoaichi.or.jp/archives/shoplist/%E7%90%86%E5%AE%B9%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%AF

女装嬢が集う映画館(ユニオン劇場の紹介をしているサイトです)
http://josuu.web.fc2.com/Cinema-kasugai.htm

郷土史かすがい(バックナンバーが全巻読めます。こちら向きの記事は少ないですが、44号の鳥居松工廠の話など興味深いです)
http://www.city.kasugai.lg.jp/shimin/bunka/bunkazai/kyodoshikasugai/index.html


春日井・下宿屋長谷川


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春日井・ユニオン劇場








春日井・京楽


春日井・鳥居松の民家
(2017年11月25日、2018年3月17日)
posted by ahoujin at 00:49| Comment(4) | 遊郭(愛知県)